行く果て同じ

コロナがひと段落して、ここを読んでくださる方々はどのように生きているのでしょうか。私は一族の不幸ごとのため、県外の親族との接触機会があったため、会社のルールにより、半月の出勤停止をお見舞いされました。

ボーナスの査定は関係ないとのことで一安心。それにずっと休みたかった。仕事と距離を取りたかった。でも仕事から逃げるのは嫌だった。だから仕事側から『勘弁してください。来ないでください。』と言ってくれたのは助かった。

お前らのために休むんだぞって。給料5万減ったけど。

もともと根が引きこもり体質だったため、ノーダメージでしたが、出勤停止処分中の5月の日本は、今振り返っても閉塞感というか、生きづらい時間帯だったと思う。ポジティヴでアグレッシブな人たちにおいては、本来真逆の性質を持っている方々であっても同情せざるを得なかった。

社会の様子に対してはこの程度にしておいて、趣味にしているヨーヨー界隈では、このコロナブームでヨーヨーブームが小さく発動した様子。

ちょっと前からスピンギア社のスピンガジェットがヒットしていたけど、それは結局のところ経験者たちのコミューンだった。名機だけどね。

コロナ地獄の中で、もう少し本格的な、競技用のヨーヨーがあの頃のスピナーたちに売れ始めた。

 

始まりは…

https://www.youtube.com/watch?v=8h1dCGp23zI

そしてスマッシュヒット

https://www.youtube.com/watch?v=N0MvvK09KUw&t=725s

 

まさかの中村名人登場で、あの頃…97年ハイパーヨーヨーブーム通過世代が再燃。普通にメタルヨーヨーまで買ってくれているようで、ショップたちがうれしい悲鳴を上げている。特に動画を当てたリワインド社は、そのバブルともいえる勢いに配送手順を変えないと対応できない始末。

小さな界隈で遊んでいた自分としても、競技と言わなくても、しっかり未来に生きているホビーとして思い返してもらうだけでうれしい。

特にクラウンというヨーヨーは丁寧に良さをアピールした結果もあり、バカ売れしている。一時は売り切れる始末。売り切れるんだな。クラウンって…って思うぐらい、色を気にしなければ、必ずある定番機種だった。それが売り切れる現象。

あの頃のスピナーたち、そしてコロナで退屈していた紳士、キッズたちがヨーヨーに興味を持ってくれた。そしてファーストメタルとしてクラウンを選んだ。

今更のように、ヨーヨーいっぱい持っているおじさんたちが、『クラウンより良い物を教える』のではなく、『ほかにも良いものがある』ことのを伝えるべきではないだろうか。これは一緒ではない。良いものを教えるというよりは、こんなものもあると伝える。

そう家中をメタル地獄にするために。

 

今回紹介するのは『ヨーヨーファクトリー ロックスター』

https://yoyostorerewind.com/jp/by-theme/level-difference/metal-yo-yo-under-5000-yen/rockstar.html

リワインド社でも一応安価でおすすめメタルの枠に紹介されるメタルヨーヨー。握ってみると特別な重さを感じないけれど、ステップストレート形状のためか、サイドスローからトラピーズでもしてみれば、きっちりとした重さを示す。

この『持ってみると案外軽い。振ってみると重みを感じる。』という感触が、色々な技をつなげた動作を行っていると、なるほどパワフルだなって感じる。

ちなみにこの途中で折れたウイング形状。平行にウイングが伸びると、フラットリムという形状になり、より振る際にパワフルさというか、回転している感触を楽しめる。

そしてパワフルさという単語と、かみ合わせが悪いが、非常に動かしやすい。重たくて動かしにくいみたいな感じがない。軽めの実重量のおかげか。

クラウンのようなほぼストレートの形状に比べると、糸を乗せることが難しいように見えるが、実際リスキーさを感じるレベルではない。それよりも重さが加速させる感触をぜひ遊んでほしくなる。

重たくないけど、重さはしっかりポイントで実感して、振り回しやすいという感じ。

3年前の機種にしては競技用モデルとしての標準を満たした機種だと思う。

ヨーヨーファクトリーではこのステップストレートは芸風というほど、多くの機種に使用した形状であり。ある意味一日の長があるともいえる。自分が復帰した際に初めて買ったバインドヨーヨーはプロトスターという、金属の重り入りのプラヨーだったけど、それもこの形状。

ある意味現代ヨーヨーの基本的な形状なわけで、一個持っていても損がない。

おすすめのセッティングは、細いひもの方が、振っているときのパワーを感じやすいように感じるので、ノーマルストリングスにグリップの強いレスポンスパッドか。

そして、この商品には背景がある。メーカーが日本向けにデザインした商品であり、シンプルで遊びやすいモデルに仕上げている。単純にチャンピオンやスタープレイヤーたちが勝つためにデザインしたものではない。

シンプルで飽きの来ないデザインで…疲労感がなくて競技向きで…。考えるとすごいヨーヨーよりも難しい所だなって。遊んでみるとよくまとめたって感心する。

ヨーヨーを販売しているサイトで、『初心者にも使ってほしい。』という一文がある機種は数多ある。果たして、作っている側はそんなことを考えているのだろうか。買ってもらうための方便ではないだろうか。

疑いだしたらロックスターも疑わないといけないが。

ただ買ってもらうためのストーリーというのはとても大事だと思う。現在バカ売れ中のクラウンも、ある意味で城戸慎也氏の現行クラウンが生まれるまでのストーリーがあるから売れるのだと思う。

その点においてロックスターも劣っていないし、偽りもないと思っていただいていいと思う。お財布に余裕のある紳士の皆さまには、競技ヨーヨーの基準点というか、そんなことを知ってほしい。

なおこのヨーヨーをデザインしたサスヨーヨーメカニクスだが、本当にいい仕事をする。購入するヨーヨーのブランドの偏りはあまりないが、サスのヨーヨーだけは必ず購入する。こちらもおすすめの理由になる。

お宅のクラウン。メタル一個で可哀想じゃない?横に一個添えようよ。きっと喜ぶよ。そうだね。今日のお勧めはロックスターだよ。