立ち位置変わらず戦える

高価なプラスチックヨーヨーの行方
スピーダーホリックがかつて2k台であったころ。プラスチックヨーヨーというのはそういったものなんだろうと。かつてのハイパーレイダーのようなことはもう無いのだろうと思っていたが、作り方、金リム、多くの方法で価格と性能を釣り上げてきた。金リムはとにかくフィンガースピン用のスポットも高額の要因になっているのか。


プラスチックヨーヨーとはいえ値段が決して笑えない。当然性能も上がっているんだけど、親しみやすさという部分では、かなりネックな仕様。今だにヨーヨーと言えば水風船しかイメージできない層、木のヨーヨーだけの人、プラスチックまでなら合法と判断できる層などあるだろうが、このあたりの人たちは、現代的プラヨー価格を認知することはできないだろう。

 

ハイ6.5k。プニル。おそらくプラスチックニールの略。見事な価格設定。一般的メタルヨーヨーの価格に並ぶ。もう価格ではわからないよね。買うっきゃない。

ニールは幅広でかなりトルクが強く、しっかりとした重みを感じる商品。パッドの互換性の低さはあるけれど、値段の課題を乗り越える事が出来るのであれば、初心者は買いのヨーヨー。

ヨーヨーやっている人が近くにいて、リクリのヨーヨー使っている人であれば、間違いなく買っていいと思う。遊び易さと競技制がしっかり詰め込まれている。これが初心者向け?カバーエリアデカすぎ問題でもある。


そんな初心者界隈に漬物石ぐらい大きな一石を投じたニールのプラスチック版。そしてバインドモデル。初心者はどっちを買うべきなのか。それは当然メタルのニール。でもこれはヨーヨーを買い続けた業を背負ったタイプのユーザーの戯言。プニルの良さは別。

まずはフィンガースピン。チートコードのような、『指をここに差し込みます』ソケットは存在しない。メタルのすり鉢状の緩い下り坂、中央部分にはほんの少しのくぼみ。そうそうこんなんでいいんだよ定期。すっと乗ってサーッと回る。ニール同様にややバインドが掛かりやすい幅設定となっていて、ノーマルのひもでもすっと巻き戻せる。このあたりがニクい。DNAも手順マスターで全然いける。いやほんとうにね、これくらいの方がデザインを壊さないの。DNAしない人たちにとっても、金属で軸回り強化しているってちゃんと評価できるの。ソケットって想起させるレベルはちょっとやりすぎ。

 

何度も繰り返すが、シャッターでも出来るんだから。あらゆるメーカーがやや過剰なつくりをする必要はない。

 

閑話休題

形状はニールにそっくり。ウイングの折れ始めがプニルの方が内側から始まる。そのせいもあってプラスチックの特性的なソフトな感じと一緒にしっかりとした重みがある。軽快というよりかはノッシリとした重量以上の重さがある。

そしてあらゆる部分が丸くつくられている。はっと思いついたのがエッジレス。丸くて肉厚。これはかなり特徴的で、シャープであればあるほどっていうイメージを覆す操作性。リクリだから回らないはずがないし、重量感とコントロール性。この辺りはニールを継承している。ニールを評価できる層は買って損しない。柔らかくて丸いシルエットとニールの共存は新しいプラヨーの概念。


リクリはディフュージョンがある分。それより3kも高いヨーヨーってどうなのッて思っていたけど、初心者向けの素養も両者備わっているけど、すみ分けしてる印象。横幅の違いもあるし、軽快性を優先するならディフュージョンはいまだに選ばれるべきプラヨー。軸周りの不安があるらしいけど、遊ぶには必要十分すぎる。

 

そしてお色。多くのプラスチックヨーヨーの初回販売分ときたら基本的にはクリアカラー系が多い。プニルは初回からしっかりとクリア以外の色をそろえた。ティールを買ったんだけどしっかり緑。

クリアカラー系のプラヨーはまるで昔からマストのように捉えられているけど、そろそろしっかりとした色プラでも良いんじゃない?強度的課題があるのか?あっても問題ないと思うんだよなぁ。プニルは肉厚な構造でしっかりしている。このあたりもこれからは選ばれる要素になると思う。

 

競合の多いフィンガースピン可能なプラヨー。ニールありきであれば、ここまでプラとメタルの良さを出した兄弟モデルはない。並べるだけで飯が美味しく食べられる。スピホリはバイメタルに行ってしまったしね。
モジョぐらいか?モジョ→シノレス→ドミネーター。ああ、スカイヴァもあった。素材を超える変化や進化を楽しめる。それにこういう売り方をするということは、作る側からすれば押しの製品という事。

気持ちよさがなければすべて義務 

いいかた
あの頃の…というと悪い印象を持ってしまうかもしれないけれど、ヨーヨーリクリエーションの新作5iveはとても面白い。制作秘話的な物は、パノラマでおなじみタカツさんのチャンネルやリクリのノートをぜひ見てほしい。


まぁそんな難しく考えず。引き戻しでめちゃくちゃ回るコンセプトではなく、幅もとっても狭いからトリックの成功率は下がる。
修行用とも言えるし、ゴリゴリに趣味ヨーヨーと言えるユーザーと、ルーキーや興味を持つかどうかの人たちをつなぐ架け橋になるかもしれない魁作。何より投げてキャッチする。このヨーヨーたる、そのゆえんたる動作がとても気持ちが良い。ずっとスローしてキャッチしていたくなる。そしてこのブラスト加工的なサラサラ感もいい。気持ちの良さに拍車をかける。


現代のストリングトリックで遊ぶにはかなり難しいつくりになっている。ローラーコースターが限度らしい。確かに出来ない。回るし、戻りもいい感じなんだけど、左右に振るとあっという間に回転が死ぬ。まずは97ハイパーヨーヨーのトリックリストの再履修という感じになる。それでも複雑だったり、マジックのようなある程度のスリープと手際の良さが必要な物はヤバイ。


ただ戻りの良さと回転の出しやすさがあるから、ルーピング系トリックがとにかく気持ちがいい。初期トリックだとブレイクアウェイやフォワードパス。アラウンドザワールド。二つ買うとダブルループなんかもノーマルのストリングで十分対応可能。UFOなどよりをいじるトリックもきっちりこなす。この感触の良さであと少しだけ戻りが強化できたら、2A寄り製品版行けまっせ。まぁルーピングヨーヨーでパッドがレスポンスなんてループ360…古い。あとパラノイアだっけ?3Dプリンタのルーピング機種。まぁ出ないってことは消耗速度や出ないだけの理由があるんだろう。


ストリングトリックはかなり現代技術に支えられている。開封直後にトラピーズ。かからない。衝撃。どうすればよいのか。ストリングの長さ、フリーハンドの指の配置、ヒモのどの辺りで折り返すべきなのか……なんとなくで済んでいた部分の洗い直し。トラピーズとは何なのか。どうするべきなのか。自身の中で再言語化する。

この遊びともいえない反芻がやめられない。動画の真似をしてトリックを習得したとする。それはそれなんだけど、これはこれとしてどんなヨーヨーでも対応できるトラピーズの理想形をイメージする。ああ、次はダブルオアナッシングだ。


紐の長さは個人差があるけど、ルーピングもこなすことが前提だから、ノーマルでストリングトリック用の長さから人差し指分短くするのがフェイバリット。親指分差し引いて遊んでいたんだけど、ルーピング気持ち良すぎでもう少し短くセッティングした次第。短くし過ぎると回転性能下げそうなんだよなぁ。97の俺は何を考えて同セッティングしていたっけか。

シンプルながら、これまで遊んできたユーザーにも新しい面白さと気持ちよさを提供してくれる5ive。みんなと同じことをする。ハイパーヨーヨー的でいいじゃないか。当時は動画なんてものもVHSとおはスタしかなくて、見れない環境の人たちはコロコロや書籍のいまいち把握できない人型のイラストでイメージしていた。ブレインツイスターを解読した奴はは本当に神様だった。一方俺はマジックのあやとり部を解読していた。

誰かがマスターすればそれを皆で共有した。その中で当時のダンカンヨーヨーたちで熟そうとする剛の者もいた。楽しかった。ブームとして満喫したことを思い出す。
ノスタルジーにこのシームレスな感触の良さ。そして新しい遊び方の提案。小さなボディに結構背負わされている。そんなに高くないし、97のブームを知っている人にはぜひ触ってほしい。実家の押し入れに当時のヨーヨーが眠っていればさらによし。ついでに最新鋭を触って完成形とする。

むしろ本物 

体重は大幅に減らしたい。でも筋肉量を増したい。出来るだけ安く自分の夢や理想に近づきたい。そんな簡単にトレードオフできるのか?といった話が跋扈する21世紀。トレードオフ。等価交換。得る事前提で失うことを念頭に置かなくなった。そんな時代。


クラウンの横幅強化モデルが登場。クラウンwsプロトタイプ。プロトタイプながらかなりの好感触。すき。


男の子が好きな言葉プロトタイプ。プロトタイプは正規版を超えるのはもはや常識。これはどうなる。


横幅が伸びたことで長所であった軽さが消えるどころか強化されているように見える。たぶん最軽。振り回すことに関しての感触はそのままで、形状のやさしさも扱いやすく、思った以上にしっかりと回転する感触も通常版と変わりなく維持出来ている。

横幅を得ることで失ったものが少ない。ベアリングのエッジ付近はかなり作り替えられており、バランスの再構成を想起させる。グイグイという感じではないけれど、スイスイと動く感じは小気味よい。
すいすい動く理由の一つは、ひょっとしたらプロトタイプの修正点として挙げられているパッドの溝の深さのせいかもしれない。目視ではわからないんだけど、少し溝が深いようで、厚めのパッドを入れることで本来の性能に近づくということだ。

ということで貼られているパッドはいつものC3パッドだけど、付属のサクラパッドやリワインドのプロレッドあたりが本来の完成品に近いフィーリングになるとか。
とりあえずアケポンで、パッドの情報があるのでいつもより太いバインドストリングで遊んでみる。普段使いはノーマル。

いや。これくらいの滑りの方が軽さが立っていいわ。確かにバインドは要注意だけど、これはこれでかなり抵抗感がなくて遊び易い。むしろこれが完成形なのではと思う。そして俺の性癖はかなり滑り重視だったんだなと確認される。

バインドできればいいんだヨって位がちょうどよかったんだな。

そして回転性能を上げたことで操作感を増したという事。このトルク的な部分を本来の物に近づけるには、厚めのパッドが必要という事か。
プロトタイプながらしっかりと出来上がっている感じがする。ここまで幅広にする用途がいまいちないんだけど、これを最初のうちにメタルヨーヨー初心者が抑えるのはあり。ファンならマスト。

プロトタイプであろうと…というかプロトタイプだからこそパッドの厚みでどれだけ変わるのか。そこに紐の太さが関わってくると……とセッティングの意味や意図。自分の趣味まで結構読み取る事が出来る。

アケポンで迷いなしで遊べる今日日のヨーヨー。でもこういう風に付け替える事が出来る余裕の幅を作ってくれるのは(?)、初心者にはチャレンジングで、経験者たちにはエンジョイの幅であり、それが結構必要性があるように語られると、その分楽しくなるよね。
こういう商品でありながら余裕を持って作ってくれると面白い。単純におすすめセッティングに合わせるのではなく、自分の性癖に問いか手深みにハマる。
何に似ているかと言われれば……うーん。前作トルクにかなり近いのかな。それにスイスイ感が足されている感じ。直径で回している感じではないけど、かなり回ってくれる。そしてクラウンの良さを継承している。
これなら。あり。
クラウンwsよりいいヨーヨーはいっぱいあるけど、これはこれとして存在感を残せるように思える。いじれる幅を残して遊び易さを上げている。結局フィーリングが合っただけかもしれないけど、ws最高や!と言いたくなる。
同価格にない存在感は出ているように思える。フラグシップをワイドスタイルに変更したいと言えばシャッターがあるけど、ワイドアングル初期は軽量過ぎ。現在は重量を増し安定系を目指している。クラウンシリーズとは別の価値を出しており、見事生き残り成功。
正直これは使いやすさもあって買ってよかったと思える商品。はずれが無くなったヨーヨー購入でこんな気持ちは…久しぶりではないけど、こういう買い物が続けばいいよね。
例によって複数買いしたけど、これはマジで後悔なし。

 

力は安定をもたらす。

二つ買う財力を示したつもりが足枷になるというね。

クラウンwst買った。これまでで最高のパワータイプのstということだったけど、クラウンの印象はきっちり残っている。ルーク以上のパワー感を謳ってけど、ルークはメタルではなかったこともあって、少しドキドキしていたけど、ルーク自体遊んでいくうちにマイルド感が上にくるから、そのあたりは嫌味さはwstでも感じない。
というか、商品としてはハズレのない商品で幅広バイメタルとして、商品価値はしっかりある。ただとっても高いんだよ。


クラウンのマイルドなフィーリングと特に横コンボの時にグイと引っ張ってくるパワーのあるフィーリング。トルクが安定と落ち着きを出してくれる。どんなもんかと思い、同じぐらいの横幅のバイメタルを探してみるが中々見つからない。そういう意味では横幅はかなり個性的といえる。俺の所有物の中ではIQ、ヴァニタス、オーディンしかなかった。
この辺りをいろいろ使ってみて、2時間ほど遊んでみたけど、その中でどんどん訳が分からなくなってくる。

ある意味これで生き残ったのが個性だと思うけど、生き残ったのが、ヴァニタスのホップ系の速さ。オーディンの回転のしぶとさ、IQの完成度のスキのなさ。そしてwstの思ったより小ぶりに感じる罠。パワー系でありながら元の重量は軽量に仕上げているので、リムでスタビライズされている感じ。

これなら5A適正も感じることが出来る。

ビースティングとかしかできないけど問題ない感じ。丸みもあってキャッチも安定する。

この実重量の軽さというのがミソで、遊んでいるうちにかなり負担を感じない印象を受けた。ヴァニタスのように加速するわけでもないし、ホップの際にも、横ゴチャでも、とにかく姿勢が安定する。動かしやすい。それは加速しなくてもきっちり動かせる。コントロールしやすさにもつながっている。パワーを強く意識した商品だけど、いいところでまとまっている。

何ならボディ7075にしてよりシャープにしてもよかったと思うぐらい。ただそこまで行くと長所のソフトさが欠けるから難しいのか。
芯があるというのとは少し違うんだけど、かなり乱暴に振り回しても傾き修正までの時間が結構ある感じ。ぐいぐい動く際のGがかかるから、そのあたりが今までのシリーズとの相違点。


クラウンシリーズでなければ単純にオールマイティ型のバイメタルとして評価されたと思う。シリーズゆえに様々な角度で見ることが出来るし、見られることだってある。


悪いところは全て価格にある。世の中色々なものが値上がりしているが、ちょっとびっくりするお値段。ほぼ19K。ちょっと。うん。

7075が出たあたりから、コストパフォーマンスではなくて、ちょっと上がりすぎなんじゃないの?って思うようになった。記憶違いかもしれないけど7075stが15kだったと思う。ちょっとなぁ。
主眼としてstのデザインを踏襲する。加えて横幅を広げるだけでもなく、フェイス周囲、ベアリング周囲などもかなり手が加えられている。実質新作ともいえるのは間違いない。それでもこの価格帯はエグい。幅広というトレンドが確かに存在しているけれど、うーんという感じ。

良いヨーヨーなんだけど難しい。軽さはヴァニタスが採ってしまった。ではパワーということになるんだけど、操作感の軽さを武器にしてきた半面。想像以上のチャレンジの側面が強くなってしまった。価格帯的にもね。


パワフルな横幅強めのヨーヨー。12Kなら…という感じがどうしても残る。二つ買ったけどね。横幅と直系の比率的にも幅広っていうのは7068stでストレート形状ではあるけどやっている。この価格上昇もあったのなら、もっとチャレンジしてもよかった。いやホント。ボディを見るだけでも、止揚というか工夫が見てわかるから、遊ばなくてもこれまでのシリーズを見比べるだけでも飯が進む。

きっちりまとめたいいヨーヨーだ。ファンが多いからこそ、新作は常にまとめるのが難しいはず。


この価格帯になってしまうと、他メーカーの高額バイメタルと勝負しないといけない。『もうちょっと積んであれが買える。』『ここまで出すならほかのヨーヨーがいくつか買える』という厳しい価格帯。

ぶっちゃけて言ってしまうと、wstの最大の敵はst。あっちが値段的にも完成度的にもきっちりど真ん中で仕上げてしまった。ワイド化の可能性は秘めていても、基本的にクラウン本来のサイズ感で補える。およそ45㎜だ。トルクを増した感じとトリック成功率と安定性を手に入れた。これ何度も言うけど、元のクラウンのシルエットを維持して作っているのは本当にすごい。技術力あるよ。購入層的にもクラウンのシルエットの評価が高いのだろう。それを表現して見せた。すごい。値段さえどうにかなれば。

城戸さんのヨーヨーとしてかなりチャレンジしたタフなモデル。価格の悪口なんか行ってしまったけど、冷静に考えれば保存用買わずに一つで満足していればもっとポジティヴにとらえたはず。ともいえる。買ってみてとは言いにくい価格。でも形状とか、そういうのに興味のある人は過去のシリーズと並べて楽しんでほしい。それだけで楽しい進化をしている。C3はベアリングやパッドにひも、この辺りも高レベルになったからなぁ。アケポンでゴリゴリに遊んで比べてほしい。

 

いにしえのつみかさね

あらいずされろ。C3のな。


世界選手権が終わり、ヨーヨーのね。選手権で先行発売された商品が、通常販売の方にも流れ始めている。どのヨーヨーに出費するのか。たくさん出る時期はやっぱり楽しい悩みがある。

当然、キドシンヤモデルであるクラウンwstは購入確定。複数。殺す気か。でも、謎の輝きを見せるアライズ。ありそうでなかったベアリング交換でスターバーストのバインドモデルへの変更可能というスタイル。古さを重ねた新しさで攻めてくるスタイル。嫌いじゃないわ。


普通はもともとレスポンスパッドの搭載型で、ベアリングやパッドを交換することで、バインドへの変更が可能になる。しかしそこはあえてのスターバースト。唯一無二感いいぞー。

届く。開ける。すごい。ストリングが綿100っぽい。なんだかちょっとケバイ。とりあえずストリングはウチに転がっていたノーブランドポリ100を使用。ひとまずプラスチックスプールで遊ぶ。
しっかり戻る。復帰の際に遊びこんだスピンスターを思わせる。スプールにスターバーストだから、あんまり太めのストリングだと機能しない。スターターキット的にもかなり向いている感じ。


価格とベアリングキットという別パーツが存在し、まぁ無理なくバインドにならないという意味では、スピンガジェットの方が完成度が上になるか。無理をせず制度と完成度の傑出だからね。
アライズはそのあたりを少し超えようとした不思議な子。

革新的なのはスプールからベアリングの換装の際にアクセルの変更が不要。これすごくない。消耗品としてのレスポンスパッドも不要。マジで97ハイパーヨーヨー感覚以上で遊べる。紐も昔と比べてめちゃ安だしね。
形状は一気に外周に直径と重さを持ってきた感じ。キャップ付きの中空型。外したことはないけど、そのあたりが可能となると遊び心も感じる。
縦長なのもかなりの好印象。初心者は幅広っていうよりかはこっち水晶だし握るとくぼみに指が入る感じも、スローに力を入れやすくて好印象。すっと遊んですっっとヨーヨーが応えてくれる。

ベアリングはSG福箱でいただいたゴールデンベアリング。問題なく機能する。ただバインドというと少し。ほんの少し。小骨程度ではあるんだけど、ちょっと言い過ぎたのかなって感じはある。
手持ちのバインドヨーヨーをスリープさせて欲しいのだけど、そこから引っ張ってもヨーヨーは上に戻ってこない。ヨーヨー本体より上のひもがたわむのだ。ただアライズはさすがに完璧は難しかったのか、
若干ベアリングにストリングが巻き付こうとする。ただそこがうまくフィットせずスリープに戻る感じ。遊んでいてもダブルオン辺りから、ギャイギーと減速音が出る。これはスターバーストである以上仕方がない。
そこから解こうとすると回転の減衰具合もあり、引き戻しで戻ってくることが無い訳ではない。体感9割バインド。

さらに個人的な好感触としてCマイナスのベアリング搭載機にしなかったのはえらいなと。すごいなと。スプールの方が無二な感じではあるし、Cマイナスってその後持て余すんだよ。なかなか使い道がない。
その点ではやっぱりスプールにした方がパーツ保管していても、これはアライズと覚えることはできるし、再度元に戻すときにもパーツのオンリーワンさで元に戻せる。


減衰感はかなり出るところで出るけど、ジャーブル、ホップ、ボヨンボヨン、マッハ5など人の目を引くトリックは全部問題なく出来る。目の付け所が良い方向ではないかもしれないけど、ああ、作ってみるとそうなるのかと、どうしてないのだろうと思っていた想像と、それをどうにかしようとした工夫が其処ら彼処からうかがえる。

 

いや、難しいことはとにかく、まず遊んでみようという復帰組のユーザーにはかなりありなのかなって。リワインドさんの紹介文と同じになってしまうけど。
ストリングトリックとルーピングが分割した世界観を理解して、一旦プラで復帰して、プラス500円でベアリング購入。バインド。この流れるような遊び感は良い。パッド代が含まない。最初の方はどのパッド買ったらいいかわからないでしょ?
買わなくていいんだよ?飽きても2000円程度。もちろんメタルで練習した方が成果出るけど、これは後になっても遊べる置いておくべきモデル系ヨーヨー。

まずは減衰を避けるダブルオンを考えるだけでも楽しい。ヨーヨーめちゃくちゃできるわけではないけど、こいつを生かすセッティングや紐選びが出来る。それだけでも楽しい。

それがガチにどれだけ反映されるかは知らないが。

見せつけてこその力強さ

かたまり感について。
この夏のヨーヨーエンジョイ勢のじじい一番の驚きといえば、DV888屋さんとしての側面を持つリワインドさんが、最近入荷しなくなったというか、存在を忘れてしまっているということ。
事実上購入はスピンギアさんに頼ることになった。コロナ以降のにわかなヨーヨーブームの際にはヨドバシカメラ通販でも買えたりした名作。今では取り扱っていない。もちろんもちろん、ウィップなんかも取り扱っており、ヨーヨーのラインナップの中で浮いていたのも事実。
DV888という名作はよりはずれのない現在のヨーヨーにおいて、今一伝えることを忘れている伝統的存在価値を持っていた。そう。かたまり感。よくリワインドさんの城戸さんが商品を『ソリッド感』という言葉で表す。素材の硬さからそう感じる動きが出る。これは意外と伝わりやすく、素材と調整でこんなに変わるのかとか、感じるところの大きいエレメントだと思う。
でもかたまり感というのはそういうものではない。メタルヨーヨーを初めて触る人にとってのある意味予想通りの気持ちにさせる。金属だから…という説得感。サイズの割の重さがそうさせるのだけど、このメタル感。昔のダイキャスト玩具感と共通する子の感触。今絶滅危惧種になっている。多少小さめのヨーヨーは存在しているけれど、サイズCベアリング・スリムサイズパッドとなると、かなり珍しくなっている。そして伝統的モデル。どこかヨーヨーファクトリーをジェントリー屋さんであり、シュウ・タカダ屋さんであり、DV888屋さんと思っていただけに、公式販売代理店のリワインドさんが取り扱わない感じになっているのは、残念というか、時代の流れというか。はい。
ちょっと小ぶりで、横幅もあまりなく、振るとどっしり、持ってるだけで重みを感じる。引き戻し版を買うとバインド化の際にはアクセルの交換という、最近のモデルよりひと手間掛かる。でも重さを逆手にとって、ここでチタンアクセル突っ込めば、ボディの存在感を生かした遊びが可能になる。売れ行きは知らないけれど、今でも十分遊べる。遊べるというのは現代のものと対等に戦えるという意味ではなく、今日日の商品では感じることのできない良さを備えているということ。それだけで価値あるね。ありがとう。
直径が同じ程度のものはたくさんある。TP2などそれに当てはまるが、軽快というわけではないが、必要最小限に重さをとどめている。ピックアックスなんかは降り心地をよくするために重さもしっかり抑えられている・重さは不快感とトレードするものではないけど、どうしても体積が小さい訳で、そこにウエイト感が強いというのは、操作感にも影響を与える。
かつてホップ系トリックを覚えていたころ。よく使う最新モデルではスイスイ出来ても、DV888はその小柄さ、フィーリングの違いから中々成功率で並んでも、独特の感触は新しい課題を俺に投げつけていた。
TP2が出たので、ついでにそのフルチタンモデル、サンクティグレイル。80グラムを超えるヘヴィボディ。でも重量調整が聞いていて。 DV888で遊びなれていると。めちゃくちゃきつい感じはしないかも。
重さは回転力につながる感じだけど、ガチ中のガチ商品はそれに難しさを持ち込まない。まぁ重さをそのまま残すというのもシンプルである。
これで、DV888はスピンギアオンリー。同じかたまり感を持つモデルとしてスピンギアのメタルウイング。そしてマジックヨーヨーのT9ぐらいか。逆にこの辺りがアマゾンでも買えるという環境に感謝する時代が来るとは思わなかったよ。
エンパイアのリトルフォックス、トップヨーのフォトンも終わってしまった。まぁこの辺りは小さいだけで、かたまり感薄いから…。

おちつくところ

TYPE FACE INSPIRED SERIESに新たなヨーヨー「オプティマ」が登場です。
根強い人気を誇るフォントOptimaをイメージしたシンプルかつ洗練された形状により
非常に完成度の高いモノメタルヨーヨーが出来上がりました。

 

 

という事なんだけど、これはすごくいい出来で困ってしまう。ニールは価格的な欠点を抱えていた名機であったけれど、オプティマは価格課題までクリア。どうすんのこれ。
正直、アケポンで遊んでいたら、なんというか壊れちゃったよね。低価格帯のものメタルへの概念。もうこれでいいんじゃない。中国製だけどメーカー日本だよ?終わったわ。
オプティマは形状こそ最近バージョンアップしたロックスターのようなボディの半分ぐらいの位置からウイングが折れる形状で、リクリは当然、どちらかといえばファクトリーの得意な形状ともいえる。
これらの機種に共通する振り心地は、重みを残しよく回っている印象を与えることが多い。折れ曲がる位置に個性が出ることも特徴で、ボディ後方で曲がるようになれば、クラウンや足軽のようなストレートの意匠を残し、
ちょっと古いんだけど、マジックヨーヨーのカタナ…これはバイメタルになるけど、これは結構ボディ中心部に近い所でウイングの俺が出来ているせいか、重みが実重量より出る。感じる。
もちろんカタナはその折れ曲がったウイングすべてにバイメタル加工のため、実際に比べるのは難しくはある。まぁ基本的にボディの真ん中で折れるのがこの種の主だったデザインの正当性といえる。
重さや質感は、他社の似たルックスの物に比べ抑えて実現した振り心地と、タフな回転性を強く訴えかけてくる……この二律背反感というか、止揚を感じる。
ニールと比べると、軽さというか、振り心地の良さが重さを書き換えてくれている。この感触の良さとトルク感が非常に遊びやすい。実重量より振り心地の良さと回転性。そして動かしやすさが、一段遊び易さを上げている。
価格も6K台に抑えられていて最高。いわゆるコスパというところではもっと上がいるかもしれないけど、スタンダードな価格帯にかなり近く、この完成度はかなりヤバイ。
これまでのステップストレートに漬物石ぐらいの一石を投げ込む。マイナス要素ではなかったはずの重さを書き換えることで、遊び易さがきっちり確保できて、他の同形状のものに比べてしっかりと差を作った。
他のステップストレートは大体一緒。でもこれは違う。
トリック自体もかけやすいし、しっかり回る。クラウンみたいな形状が遊び易いのは分かるけど、オプティマみたいな形状や、ちょっと外れるけどシャッターみたいな、明確にトラピーズに落とし込む谷が形成されているのって、
すごく目に優しいというか、遊び易い。視覚的にターゲットが定まるからだろうか。
特に、どこかのサイトが大きく取り上げることもないんだけど、子のヨーヨーってかなり当たりの部類だと思う。どうしてもスリムサイズのパッドではないところなど、買い控える要素はあるんだけど、メタルの2つ目3つ目として興味があるなら、
押さえておくべき1つだと思ってしまう。現状販売されているものでは、たぶん購入するべき立ち位置はかなり上位だと思う。馬鹿みたいに買いまくっているから言えることだけど、これより優先して買うモデルっていくつあるの?
最初こそシャッターでいいかもしれない。クラウンでいいかもしれない。でも次何がいいかなってなると、ちょっと背伸びしてこれくらいはあり。うっかりファーストメタルがニールだった紳士はこのまま沼に入りましょう。リクリ沼。