力は安定をもたらす。

二つ買う財力を示したつもりが足枷になるというね。

クラウンwst買った。これまでで最高のパワータイプのstということだったけど、クラウンの印象はきっちり残っている。ルーク以上のパワー感を謳ってけど、ルークはメタルではなかったこともあって、少しドキドキしていたけど、ルーク自体遊んでいくうちにマイルド感が上にくるから、そのあたりは嫌味さはwstでも感じない。
というか、商品としてはハズレのない商品で幅広バイメタルとして、商品価値はしっかりある。ただとっても高いんだよ。


クラウンのマイルドなフィーリングと特に横コンボの時にグイと引っ張ってくるパワーのあるフィーリング。トルクが安定と落ち着きを出してくれる。どんなもんかと思い、同じぐらいの横幅のバイメタルを探してみるが中々見つからない。そういう意味では横幅はかなり個性的といえる。俺の所有物の中ではIQ、ヴァニタス、オーディンしかなかった。
この辺りをいろいろ使ってみて、2時間ほど遊んでみたけど、その中でどんどん訳が分からなくなってくる。

ある意味これで生き残ったのが個性だと思うけど、生き残ったのが、ヴァニタスのホップ系の速さ。オーディンの回転のしぶとさ、IQの完成度のスキのなさ。そしてwstの思ったより小ぶりに感じる罠。パワー系でありながら元の重量は軽量に仕上げているので、リムでスタビライズされている感じ。

これなら5A適正も感じることが出来る。

ビースティングとかしかできないけど問題ない感じ。丸みもあってキャッチも安定する。

この実重量の軽さというのがミソで、遊んでいるうちにかなり負担を感じない印象を受けた。ヴァニタスのように加速するわけでもないし、ホップの際にも、横ゴチャでも、とにかく姿勢が安定する。動かしやすい。それは加速しなくてもきっちり動かせる。コントロールしやすさにもつながっている。パワーを強く意識した商品だけど、いいところでまとまっている。

何ならボディ7075にしてよりシャープにしてもよかったと思うぐらい。ただそこまで行くと長所のソフトさが欠けるから難しいのか。
芯があるというのとは少し違うんだけど、かなり乱暴に振り回しても傾き修正までの時間が結構ある感じ。ぐいぐい動く際のGがかかるから、そのあたりが今までのシリーズとの相違点。


クラウンシリーズでなければ単純にオールマイティ型のバイメタルとして評価されたと思う。シリーズゆえに様々な角度で見ることが出来るし、見られることだってある。


悪いところは全て価格にある。世の中色々なものが値上がりしているが、ちょっとびっくりするお値段。ほぼ19K。ちょっと。うん。

7075が出たあたりから、コストパフォーマンスではなくて、ちょっと上がりすぎなんじゃないの?って思うようになった。記憶違いかもしれないけど7075stが15kだったと思う。ちょっとなぁ。
主眼としてstのデザインを踏襲する。加えて横幅を広げるだけでもなく、フェイス周囲、ベアリング周囲などもかなり手が加えられている。実質新作ともいえるのは間違いない。それでもこの価格帯はエグい。幅広というトレンドが確かに存在しているけれど、うーんという感じ。

良いヨーヨーなんだけど難しい。軽さはヴァニタスが採ってしまった。ではパワーということになるんだけど、操作感の軽さを武器にしてきた半面。想像以上のチャレンジの側面が強くなってしまった。価格帯的にもね。


パワフルな横幅強めのヨーヨー。12Kなら…という感じがどうしても残る。二つ買ったけどね。横幅と直系の比率的にも幅広っていうのは7068stでストレート形状ではあるけどやっている。この価格上昇もあったのなら、もっとチャレンジしてもよかった。いやホント。ボディを見るだけでも、止揚というか工夫が見てわかるから、遊ばなくてもこれまでのシリーズを見比べるだけでも飯が進む。

きっちりまとめたいいヨーヨーだ。ファンが多いからこそ、新作は常にまとめるのが難しいはず。


この価格帯になってしまうと、他メーカーの高額バイメタルと勝負しないといけない。『もうちょっと積んであれが買える。』『ここまで出すならほかのヨーヨーがいくつか買える』という厳しい価格帯。

ぶっちゃけて言ってしまうと、wstの最大の敵はst。あっちが値段的にも完成度的にもきっちりど真ん中で仕上げてしまった。ワイド化の可能性は秘めていても、基本的にクラウン本来のサイズ感で補える。およそ45㎜だ。トルクを増した感じとトリック成功率と安定性を手に入れた。これ何度も言うけど、元のクラウンのシルエットを維持して作っているのは本当にすごい。技術力あるよ。購入層的にもクラウンのシルエットの評価が高いのだろう。それを表現して見せた。すごい。値段さえどうにかなれば。

城戸さんのヨーヨーとしてかなりチャレンジしたタフなモデル。価格の悪口なんか行ってしまったけど、冷静に考えれば保存用買わずに一つで満足していればもっとポジティヴにとらえたはず。ともいえる。買ってみてとは言いにくい価格。でも形状とか、そういうのに興味のある人は過去のシリーズと並べて楽しんでほしい。それだけで楽しい進化をしている。C3はベアリングやパッドにひも、この辺りも高レベルになったからなぁ。アケポンでゴリゴリに遊んで比べてほしい。