アナウンスが出ないばかりに 

お題「#この1年の変化

もともと引きこもりというか、『外に出ないといけない』って思わないと家にずっといるので、特に社会的な制約は精神的には受けなかった。むしろ世の中の人たちって、触れ合いに飢えたり旅行とかが大好きなんだなって。

趣味も自宅で出来るものだし、むしろ世の中に気を使って、オンラインでイベントを開催してくれたおかげで、すごく遊べたというか、モチベーションをキープできた。感染症が収まった後も、この流れが維持できたらいいなぁ。

会社の飲み会も無くなり、イベントも中止か縮小開催と、通常業務以外の仕事が少なくなって本当に助かった。自分に求められる仕事がちょっと増えて、その対応で正直お腹いっぱいだった。そうそう。このくらいの仕事で手一杯なんだよなって。

みんなで何かをする1年には不向きだったけど、自分で何かを始めたり続けるにはちょうど良い感じ。もともと田舎だから。何もない所だから。何かしようにも元々イベントもないしね。地方際も無くて、お祭り苦手な俺には静かに過ごせた。

でもテレビを見ていると、本当にみんなストレスが溜まってるんだなって感じる。会社でも県外への移動は事前報告が必要で、酷いときは市外に出るのを原則禁止。当然市街の人間との接触禁止。そこまでの縛りもあった。

やるなと言われるとストレスを感じるんだろうな。やるなと言われず、自分でブレーキを掛ければいいんだけど、そうは精神が許さない。誰かが動くと結局全体に指示が出る。ちょうど一番厳しい指示が出たころ身内の不幸で自宅待機を受けた。2週間。給料が7割程度になってしまったけど、むしろ自宅でゆっくりと過ごすことが出来た。のちの地獄を考えると、ここで休めなかったら、感染症ではなく疲労でやられていた。

安月給で雇われているから、少しでも金を増やすために必死に、仕事量を増やしてきたから、休めるってことが不思議だったけど、休める喜びみたいなものを初めて感じた。本当に回復しきるって本当に難しい。会社都合で2連休というよりも1.5連休を9日分の配分。とにかく忙しくなると回復が追い付かなくなる。盆と正月もないしね。

家と会社を基本的に反復横跳びの俺には関係なかったけど、マスコミを見ていると本当に同じ国にいるのか不思議な感じだった。みんな窮屈だったんだなって思う。ただ報道の仕方のせいなのか、『いつも通り過ごしたい』ストレスが、『感染症にかかる。そして誰かを感染させる』ストレスを上回っている感じだった。

ちょうど1年前くらいだっけか。トイレットペーパー品切れ騒動は。マスクの騒動もあった。今は時代が進んで転売にまで発展していた。なんというか、日本人の倫理観は素晴らしいって誇っていたわけではないけど、ある倫理観ってやつを当てにしていたけど、田舎でも買い占めている人がいた。

危機を煽られてて結局冷静でいられない人がいた。そこで儲けようとする人もいた。結局日本人もみじめな行動をとるんだなって感じた。あんまり外国のことは笑えないと思った。暴動を起こさないからマシと思うかもしれないけど、弱みに付け込んで高額転売はまぁ、仲の良い同僚がやっていたとするなら、今後そっと距離を置くだろうなってレベル。

自分は高潔な人間ではないから、周りの良さに生かされ恩返しする、後攻スタイルで行こうと思っていたけど、ニュースを見るとやべぇやつらがドンドン発掘されている。思った以上に関わらない方が良い人間がこの国には多いのかもしれない。生活様式は何も変わらなかったけど、猜疑心でもないけど、人間としてのNGポイントが増えた。そんな1年。