そのうち悪夢も利用価値が出てくる

今週のお題「忘れたいこと」

楽しい話が見当たらないので、職場の嫌な話を少ししたい。

今の仕事を始めて3か月ごろ、年下の先輩に『お前向いてないからやめろよ』とありがたいアドバイスをもらう。

なんというかショックだった。

気軽にこんなことを言える人間がいるってことと、他人に対して非常に無責任なんだなってつくづく感じると同時に、苦労せず、自分が気持ちの良い環境しか愛せないんだろうなって。そもそも本当に至急やめてほしければ、向いている職業も提示するべきだし、紹介するべきだろう。

とにかく、そこからもうその先輩がだめになった。

反抗心ではなく恐怖対象になった。

向こうは10くらい年下だったかな。とにかく、もう駄目になった。働き出して5年ほど経つと、その先輩は昇進され俺の上司になった。その年の社長との面談で、マジで無理。勘弁してくれと伝えて部署返還を得ることになる。

あの時は本当につらかった。個室でご指摘を受けるし、ミスに対してすぐに上層部の名前を出され一種の威嚇と受け取れる発言も受けた。特に症状もないのに、血中炎症濃度が爆上げして、1週間点滴付けになったこともあった。病院から出勤。退勤後に病院だ。まぁ厳しく当たられたりしたし、会議中に『お前は話すな』と指示を上層部の前で普通に言われたりした。

それでも向こうからすると、チーム運営にとって俺は邪魔ではなく、社長面談では、チーム運営に問題がないといわれていたらしい。

俺は入社直後に言われた嫌味を忘れることが、中々出来ずに5年目を終えた。調子が悪くなると、その方との巡るめくメモリーを夢に見る。でもその時に、このしんどさを武器にしたいと思った。

地獄の5年目。虚勢を張って何とか上手くやっているように生きていた。実際はそんなわけではなく、それでも潰されたと思いたくないから、点滴を打ちながらでも仕事をした。いい経験になったと言ってくれる人もいるけど価値はない。

むしろ社長に頭を下げて部署替えをしたんだから、もっと自分のポジションを明確に出す。キャラクターとして生かすことを考えた。とにかく表情に出す。相談を受けてもらう。徹底して刷り込ませる。『自分がおびえている』ことを前面に出す。

自分の能力が低いことを話しながら……向こうが悪いのではなく……といった感じで関係性が破綻していることを表現する。実際破綻したしね。

忘れられれば良かったんだけど、むしろそこまで行ってしまった向こう側も、もう寄り添う思考は持たないだろうし、お互いにきっちりゾーン分けして生きてゆくことが大切なんだよね。視界に入らないところに基本的に配置されるようになったわけで、お互いに精神衛生上によかったに違いない。

避けられるなら徹底して生かさないといけない。出来るだけのことをして、それだけは勘弁してくださいという枠においてもらう。マイナス査定になっているかもしれないけど、生きてゆく程度にはどうにか周囲を生かして自分を殺さないようにしないといけない。悪夢だって利用して見せないと。